コラム

【管理職・マネージャー向け】 マネジメントに役立つおすすめの資格7選

「管理職としてさらに知識やスキルを上げたい」「部下をマネジメントしていくのに、
役立つ資格が知りたい」と思った時、どんなものがあるかと調べたり、知人から情報を収集したりする人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、管理職・マネージャーの方向けに資格を取るメリット・デメリットと、
マネジメントに役立つ資格などをご紹介いたします。

■資格を取るメリット・デメリットとは?

まずは、資格を取るメリットとデメリットについてご紹介します。

【メリット】
①知識の幅が広がる
業務に関する専門知識を学ぶことで、知識の幅を広げることができます。

②経験や知識を形にできる
これまでの業務の中で得た経験や知識を、改めて「資格」として形にすることで、
曖昧な部分を補完し、その分野に関する理解を深めることができます。  

③自分自身の市場価値を高められる
資格を取ること(=学ぶこと)によって自分自身の市場価値を高められるだけでなく、       将来のキャリア形成にもつながります。

【デメリット】
①一貫性のない資格取得は業務にも役立ちにくい
資格はあくまでも自分自身の知識やスキルの向上のために取得するものです。
むやみやたらに資格を取り過ぎても、自分の業務に関連性のない資格は役立ちにくいので
注意しましょう。 

②計画的に進めないと頓挫してしまう
忙しい社会人が業務と同時並行して資格を取得するためには、時間管理と学習の進捗管理
が不可欠です。計画的に進めていけるように自分自身の環境を整えなければ、途中で挫折
することにもつながります。

■資格取得によって得られる「手当や報奨金」


管理職・マネージャーが業務に活かせる資格を取得することは、企業側にとってもメリットです。そのため、企業によっては任意で手当が支給されることがあります。

資格手当(資格給)
毎月の給与に手当が加算されます。企業が有用であると判断する資格を有する場合、支払われることが多い。

合格報酬金
資格を取得した際に、一時金として「お祝い金」「奨励金」として支給される。

■マネジメントに役立つ資格7選

マネジメント業務を行うにあたって、判断の目安となる知識やスキルがいくつかあります。ここでは、マネジメントに役立つ資格を7選解説していきます。

①簿記検定(日商簿記)2級
簿記検定(日商簿記)2級は、経営管理の必須知識という位置づけの資格です。
難易度が高めのイメージがありますが、ここ数年の合格率は20%前後で、コツコツと学習を進めることができれば、決して取れない資格ではありません。
商業簿記、原価計算を含む工業簿記、財務諸表、経営状況を把握するスキル、
企業活動や会計実務を踏まえた処理・分析スキルなどが求められます。
数字に基づく理論的な判断ができるようになることで、利益向上やコストの削減などを
目指すことができるようになります。

②ビジネスマネジャー検定
ビジネスマネジャー検定は、管理職・マネージャーが身につけたい「マネジメントに関す
る知識」を体系的に網羅する検定です。資格取得までの費用が比較的安く、取得難易度も
あまり高くないことから、管理職に就いた人にとっては取りやすい資格と言えます。
マネジメントの心がまえやチームの運営方法以外にも、事業計画やマーケティングなどの
経営知識まで学ぶことができます。合格すると「ビジネスマネジャー」として名刺にも
記載することができます。

③プロジェクトマネジメント資格
プロジェクトマネジメント資格の中でも有名なのはPMP(Project Management
Professional)です。PMPとは、アメリカの非営利プロジェクトマネジメント協会
(PMI)が認定する資格で、プロジェクトマネジメントに関する知識体系を学ぶことがで
きます。
PMPは世界的にも通用する資格のため、取得を志す人も多いですが、
必要条件
を満たさないと受験できません。難易度も非常に高い試験となっています。

メンタルヘルス・マネジメント検定
メンタルヘルス・マネジメント検定は、働く人々(従業員)の心の不調の未然防止と、
活力ある職場づくりを目指し、職場の役割に応じて必要なメンタルヘルスケアに関する知識
や対処方法を習得する検定です。
メンタルヘルス・マネジメント検定には3つのコース
(I種、Ⅱ種、Ⅲ種)があり、職位・職種別に設定されています。上位のコースでは、
部下や社内のメンタルヘルス対策に関する知識も習得できます。

中小企業診断士
中小企業診断士は、中小企業が抱える課題を診断し、経営に関する助言ができる人材を育
成するための国家資格です。資格取得にあたっては、財務・会計、組織運営、法務、人事
など、中小企業の経営・戦略に必要な知識を網羅することになります。
企業が成長するための戦略策定にあたり、専門的なアドバイスをすることが中小企業診断
士の主な役割となります。
取得までの平均学習時間は約1200時間で、かつ例年の合格率
も20%と、取得までには長期的な計画が必要となる点で難易度が高い資格です。

社会保険労務士
社会保険労務士は、社会保険や労働関連の法律の専門知識を有し、人事や労務管理などを
行うための国家資格です。いわゆる8士業(弁護士・弁理士・司法書士・税理士・行政書
士・土地家屋調査士・海事代理士・社会保険労務士)の一つで、一度取得すると生涯有効
です。雇用、社会保険、労働問題、公的年金の分野においては唯一の国家資格のため、
需要も高い業務となります。
取得までの学習時間は約1000時間とされ、例年の合格率も
5%前後と、難易度の高い資格となっています。

⑦MBA
MBA(Master of Business Administration)は、日本では「経営学修士」と呼ばれ、
経営学の大学院修士課程を修了すると授与される学位です。
今回ご紹介した上述の6つの資格とは厳密には異なり、MBAは高度な経営学や経営理論
を学ぶことで、経営のプロフェッショナルとして認められた「学位」となります。
MBAの学位を取得するためには、ビジネススクールに通い、所定の単位を取得する必要
があるほか、スクールによっては修士論文も必須のところもあります。
学位取得までの費用と時間が多くかかるため、将来を見据えた確固たるキャリアアップを
目指したい人向けと言えます。

■資格をとる手順は?

「働きながら資格を取りたい」と思った時、どのように進めていけばいいでしょうか。
ここでは重要となるポイントを挙げたいと思います。

1.事前準備
資格を取ろうと思ったらリサーチから始めましょう。
ここで調べるべきことは、以下となります。

①どんな資格を取得したいのか?時間や費用は?
資格によっては、同じような分野であっても認定団体の違いによって異なる資格もありま
す。まずはそうした背景を調べた上で、自分自身のキャリア設計を考え、どの団体の資格
にするかを決定することが大事です。資格取得までにかかる時間や費用も調べましょう。

②資格を取得してどうしたいのかを考える
業務と並行して資格取得のための学習をするのは、並大抵の努力ではできません。
資格を取得することで、どんなキャリアアップが果たせるのか、また職場でどのように活かせるかをしっかりと考えましょう。

③資格取得に充てる時間と環境の整備
資格取得のためには、短くても数ヶ月、長いものでは数年単位の時間を要します。
業務に支障が出ないように上司に相談したり、また家族に相談したりすることで、
周囲の協力を取り付けておきましょう。

④資格取得までのプランニング
取得までの具体的なスケジュールを立てましょう。さらに、自分自身の1週間あたりの
可処分時間を見つけて、効率的に学習できる時間を確保することが大事です。
(例:始業前、通勤時間など)

■まとめ

今回は、管理職・マネージャーが自身のマネジメント力を向上させるために取得すると
役に立つ資格を7選ご紹介しました。
これから資格を取得しようと検討中の方は、
ぜひご自身のキャリアアップのために参考にしていただければ幸いです。

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